PMがカスタマーサクセス・サポートをやる意義

PMがカスタマーサクセス・サポートをやる意義

このブログは、地味PM Advent Calendar 2022 5日目のエントリーです。

はじめましての方ははじめまして。

いつもお世話になっている方は、お世話になっております。

株式会社エンペイで地味なPdMを担当している橋津(はしつ)と申します。

今年の5月にエンペイに入社して、はや7ヶ月目となります。

1年で2回も仕事に関連するブログを書くのは初めてです。

自分は一度、ブログを書き始めた瞬間にめんどくさくなり、「めんどくさい」と書いてPublishしたこともあるような人間なのですが、絶対に負けられない戦いに挑みます。

⚠️
この記事は、FIFAワールドカップ カタール2022 日本対スペイン戦が行われる前に執筆されています。

■どんな内容になるか教えろください。

2022年の自分的総決算として、皆さんの役に立てる(か分からない)ような記事を書いていこうと思いますが、内容としては

  • 新規プロダクトを立ち上げたよ報告
  • 立ち上げが終わったらカスタマーサクセスとサポートを担当することに
  • 実際に業務をやってみて
  • CSの本分ってこれなんじゃないの
  • さいごに

的な感じで行きたいと思います。

■新規プロダクトを立ち上げたよ報告

ここは本題ではないので簡単に流しますが、新規プロダクトの立ち上げが完了しました。

完了時期は今年の9末ですね。お疲れ俺ちゃん。

今日のお話は、この新規プロダクトに携わってる中で起きた話です。

まだステルスフェーズのため、詳細なプロダクトの内容や、名称はここには書けないのですが、

MVPとしてはとても良い仕上がりになったのではないかと感じています。

幸いなことに、ご契約いただいているお客様が既にいらっしゃる状況です。

これもPOや開発チームのメンバーのおかげでしか無いので、本当に感謝しています。

自分は毎日主に、みんなの迷惑にならないように、自室の隅っこで体育座りしていました。

■急にカスタマーサクセスとサポートを担当することに

ここからが本題です。

新規の立ち上げが終わっても、引き続きこれまでと変わらない動き方をすると勝手に思っていたのですが、実際に任せられたのは

  • PMとしての役割(引き続き)
  • カスタマーサクセス・サポート(以降、まとめてCS)としての役割(New!!)

の2つでした。

もうちょっと具体的に細分化すると

  • PMとしての役割
    • 顧客へのヒアリング、インタビュー
    • 課題の抽出
    • 課題発見からの施策検討、要求・要件定義
    • スクラム、バックログの調整
    • リリース物への最終責任
  • CSとしての役割(New!!)
    • ご利用ユーザー様(to B)へのオンボーディング
    • ご利用ユーザー様(to B)とエンドユーザー様(to B to C)が、共に快適に運用できるための環境設計、推進
    • ご利用ユーザー様(to B)からのお問い合わせ対応
      • 単なる質問や、お客様の運用に即したプロダクトの使い方の提案
    • エンドユーザー様(to B to C)からのお問い合わせ対応

こんな感じです。(多分実際はもっといろんなコトやってます)

業務比率としても、現在はCS業務のほうが割合が多いかもしれません。

自分がCSを兼任することになった理由としては

  • サービスの垂直立ち上げに耐えうるサポートをお客様に提供するには、プロダクトを把握している人間じゃないと、絶対的スピードを出すのが難しい。
  • 仕様をほぼ把握しており、どんな問い合わせが来ても解決に持っていける確率を必然的に高められる。

あたりが主な理由となります。

立ち上げ初期から仕様策定にどっぷり使っていたこともあり、プロダクトについて知らないことがほぼ無い状況がここまで役に立つのか、というのは、追々仕事を通してCSのポジションを任された理由として一番説得力のある理由だったな、と実感することになります。

ヒアリングやインタビューについては、CSの役割となっている企業様もあると思います。

ただ、「ユーザーと直に接する時間を最大化し、ペインを最大効率で可視化しながら改善を回す」という目的がブレてなければ、個人的にはぶっちゃけどっちがやっても良いと思っています。時と場合による、ってやつかなと。

カスタマーサクセスの役割と明確に定義されているような会社に在籍していたとしても、 自分がPMだったら時間が許せば同席しちゃうと思います。

プロダクトが立ち上がったばかりですので、単純にリソースが無いということもありますが、現状のチームで決めた役割分担は、一気通貫に顧客課題の抽出から実装、リリースまでを滞りなく行える状態になっていると思っているので、とても良い状態だなと個人的には感じています。(もちろん範囲が広いので、負担は大きいです)

これはPM相棒のJさんが入社してくれたからこそ出来ていることだと思っているので、本当にここしか無いというタイミングで入社してくれて感謝しています。ありまと。

弊社代表の森脇も、enpay設立当初は顧客対応を全部一人でやっていたという話も聞いていたので、自分にとって決断する上では少なからず影響を受けたかもしれません。

今後のプロダクトの方向性を説明された際にも、プロダクトのことを満遍なく把握している人間がCSをするのはプロダクトの強みになる、という話を聞き、自分の感覚とも完全に一致したので、秒で受諾しました。

■CS業務を実際にやってみてどうよ

自分はCS業務は全くの未経験でした。 とりあえずプロダクトがリリースされ、否応なしに始めることになりましたが、当初は予想通り、シンプルに「分からん」状態でした。 とにかく目の前の問い合わせ、質問をさばく毎日。 というより、それだけで精一杯というのが正しい表現かもしれません。

CSという職種は自分も昔から興味があり、一度はやってみたい領域でもあったので、今回の変化は個人的にも大変喜ばしいものです。

SaaSプロダクトにおいてCSは必要不可欠、というのはもう周知の事実だと思いますが、自分の中にもこの感覚は昔からあって、今も業務を通して日に日に強くなっていっています。

最初は、どう返事をしようか、どういう文体が良いのか、!とかつけてフランクなほうが良いのか、などの細かいところが気になり、なかなかスピードを出せなかったりもしました。

それも数をこなしていくうちに慣れていき、お客様の人となりもより深く理解できるようになったり、他社の事例を調べてみたり、インプットしたものを仕組み化し、テンプレート化し、、、としていくことで効率は段々と上がっていきました。

こういったディティール部分を気にしながらアウトプットをひねり出していくところや、生み出したものを仕組み化していくというのは、PMでもCSでも変わりません。

そして、初めてやる仕事を難なくこなしきれたのは、どの事例を思い返しても、イチから立ち上げに携わってきた経験が間違いなく活きているということを、とても強く感じました。 これは今も継続して感じられている数少ない感覚の一つです。

問い合わせが来た時の回答、エラー発生時の原因究明、、、、とにかく自分の脳みその中だけでほとんどの問い合わせを解決に導けるので、調査に使う時間がほぼ0というのも、とってもストレスフリーな要因の一つですし、PMを経てからCSになって良かったことの一つです。 完全にブースト状態です。

そして更に嬉しいのが、この効果が直接

  • お客様の待ち時間を減らせる
  • 何を聞いても返事が返ってくると思ってもらえる
  • 置いてけぼりにされていない
  • 聞いてよかったと安心してもらえる

という部分につなげられているなと、この2ヶ月の経験を通して思えるようになりました。

双方にとってストレスフリーでハッピーな状況ですね。(問い合わせしてきてる時点で、お客様にはストレスがあるかもしれませんが。。。。)

あともう一つ幸いだったのが、自分がLINEの返事をめちゃくちゃ早く返すタイプの人間だったということです。

LINEの返信が鬼早い人は、CS向いていると思います(割とマジで)

しかし、CSをやってみて嬉しいことがたくさんあれば、辛かったことも少なからずあり、その中からの気づきもありました。

自分が悩みに悩んで作った機能が、お客様に説明するとなるとうまく説明できるような作りになっていなかったり。。。。

改めて読み返してみるとよく分からない日本語になっていたり。。。。

作り手だった時の感覚だと、どうしても盲目になってしまって気づかなかった部分や、クリティカルじゃないから後で直そう、みたいな気持ちで放置していたものが、CSという立場になった途端に、自分に牙を剥いて襲いかかってきたりします。まあ因果応報です。

こういうことに直面した時の気持ちは、多分PMしかやり続けていなかったら、感じられなかったことかもしれません。 もしかしたら、新しいメンバーが入社してきたり、それこそCS専任の人がチームに入ってくるまで、心のなかに封印されたままだったかもしれません。 意外と、自分に対してそういう気づきをくれる機会というのは少ないのです。

■話を聞いたり提案することがカスタマーサクセスの本分じゃないのでは?

問い合わせが来たら高速で捌ける、お客様毎に最適な解決策や提案をできる、ということはとても大事なことです。

というか、カスタマーサクセスにとっては最低限の要素だと自分の中では定義しています。

とはいえ、それが一番大事かというとそうではないと自分は思います。

一番CS(というかプロダクト)にとって大事なのは、

ユーザー様が困ってしまった場合に「問い合わせをする」という行動をしなくても、困りごとを解決できる状態を構築できていること

だと思っています。

問い合わせが来ることによるメリットも勿論双方にあるとは思いますし、本当に困っていることが伝えにくいとか、伝えるのが難しいとか、とにかく緊急事態なんだ、とかであれば、どんどん私達運営を頼ってもらいたいとも思っています。

ただ、事の大半はヒアリングやインタビューで事前に可視化し潰してあげられるのが理想なはずです。 ユーザーが困る前に根本原因を察知し、潰し、必要があれば運営起点で先回りのサポートをする。 これを「能動的CS」と呼ぶと、どこかのサイトで見ましたが、ちょっとどこだったかは忘れてしまいました。

能動的CSで得た知見を、プロダクトの磨き上げに使うだけでなく、プロダクト周辺のコンテンツ制作や、他のお客様でも同様のメリットを生み出せると分かったら即座に横展開していくなど、お客様が独り立ちするためのサポート内容を徹底的に磨き上げていく、そのために先回りの能動的CSを徹底していく。

これがCSの理想像なのかなと今は思っています。

これを意識し続けることで、お客様とはより良い関係を結べると思いますし、そうすることでプロダクトだけでなく、プロダクトを作ってる自分たちのことを好きになってもらえるかもしれません。

運営を好きになってもらえるって、プロダクトを好きになってくれる以上に素敵なことだと思うんです。そうなったら良いなぁ。

■さいごに

現在私達が主に接しているお客様は、教育系の方々が多いです。 CSが与える影響はお客様だけでなく、その先にいる子どもたちや、その親御様に対しても、絶大なインパクトを与えてあげられると思っていますし、そうでないといけないと思っています。 大げさに言うと、子どもたちの未来を一緒に作っていくことだって出来るかもしれません。

そういう意味でも「能動的CS」業務をより加速していき、一日でも早く関わる全ての人達が、本来割くべきところに割く時間を最大化出来るようなサポートを実現できたらな、と考えています。

そのためにもまずは、お客様自信が疑問や課題を解決出来るよう、コンテンツの拡充やプロダクト改善に全力を注ぎたいと思います。

というわけで、現在進行系でPMとCS業務を並行して行うことは、自分にとってもお客様にとっても、双方にとって良いことだと自分は思っている、ということを、今回の記事をご覧いただいてご理解いただけましたでしょうか。

もし、CS業務の諸先輩の方でこの記事を読まれた方がいらっしゃいましたら、これ読んどいたほうがいいよ!とか、これやった方がいいよ!!的なものがあれば、どんどんご教示いただけますと幸いです。

自分のSNSアカウントも貼っときますので、皆さんどうぞお見知りおきくださいませ。(仕事の話はほとんどしてないです)

以上、PMが転生したらCSだった件、1巻でした。

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