シリーズAのPMは育休を取れるのか?~育休取得者第一号へ~

シリーズAのPMは育休を取れるのか?~育休取得者第一号へ~

みなさんこんにちは。PMの根津(@hiro_winjoy)です。

新年1発目のブログとなりますが、ありがたいことに、この度2ヶ月間ほど育休を取得させてもらったのでスタートアップで育休を取ることの葛藤や実際に取ってみた感想などをお話したいと思います。

育休に対する考えや対応は会社によっても異なると思いますが、その中の一例としてエンペイではどうだったかを感じていただければと思います。

育休取得に到るまでの経緯と葛藤

育休取得を考えるまでの経緯

2022年の7月末、第三子として男の子が誕生しました。すでに娘が2人(小学4年、小学1年)いますが初めての男の子の誕生に家族みんなで大変喜びました。この時点では私はまだ育休を取るつもりはありませんでした。

その後一ヶ月ほどは日中の育児は妻に任せつつ、合間に育児のサポートをするように生活していましたが、産後から妻の体調が回復しない状態が続いており、心配な期間が続いていました。誤解なきように言っておくとエンペイは家族優先の考えが非常に強い会社で、その間もかなり家族のサポートに力を入れながら勤務はさせていただいておりました。しかしながら、赤ちゃんが夜起きる頻度がまだまだ多い中久しぶりの育児と二人の娘の世話まで大部分を任せっきりになっており、このままだと妻の負担が大きく生活が難しいと感じ、育休取得を検討することにしました。

育休をとるか悩んだポイント

育休取得を検討し始めてまず以下の2点について非常に悩みました。

  • 自分が抜けることで業務上他のメンバーに迷惑をかけるのではないか?
  • 変化の早いスタートアップで育休を取得することは自分のキャリアにとってもったいないのではないか?

これについては役員陣にもかなり相談させていただきました。その中で、前向きに育休取得できる方法を一緒に検討してくれたこと、引継ぎにおいても協力してもらったことには非常に感謝しております。

相談の中で、前者の業務負担/引継ぎについては、すでにほかメンバーと連携してPM業務を引継ぎやすい環境ができていたこと、CTOの田野が一部業務を調整して巻き取ってくれたことで解決することができました。

後者のキャリアについては役員の小泉や田野と相談し、今の期待値や復帰後のミッションについてすり合わせをさせてもらい、2ヶ月空いても取り残されること無くキャリアにも問題がなさそうなことがイメージでき安心することができました。具体的には現在エンペイではクォーターごとのミッションを定め仕事に取り組むスタイルが取れらていますが、育休前に復帰後のミッションのイメージをすり合わせ、それが育休の間いないことがネガティブにならないものになっており、むしろ今の自分よりも成長することが期待できる(期待されている)ミッションであると感じられたことが一番大きかったと思います。

更には代表の森脇からも「ぜひ育休取得してください」と言ってもらいましたし、他の役員陣、メンバーからも育休を促すようなアドバイスを頂けたことが育休取得の後押しになったと思います。

そして、エンペイ育休取得第一号に

そんな相談を重ね個人として、会社として育休をどのように取得するのがお互いに良いのか相談し育休開始時期やそれまでの動き方、復帰後の動きまでイメージを共有して育休取得の予定を立てることができました。

持っていた業務についてもやりきれるものはやりきり、定常業務や引継ぎが必要なものについてはそれぞれのメンバーに引き継ぎをさせていただきました。今のエンペイではQAやデザイナーがPMに染み出して業務を行っているので、スムーズに引継ぎが実施できたと思います。また引継ぎに際して情報を共有できる仕組みをnotionで構築しました。これによってBizとProduct間の情報共有がスムーズになりPMとして中間にいる私がいなくともスムーズに業務を遂行することができるようになったと思います。

育休取得に向け業務を引き継いでくれたりサポートしてくれたメンバーにはただただ感謝しています。

また、初の育休の事例となったわけですが、育休取得に向けて制度の確認や手続きを円滑に進めてくださった方々にも大変感謝しております。そのお陰でスムーズに育休に入ることができました。

育休中の生活について

育休中は基本的には家族中心の生活をおくることができました。お陰様で妻もだいぶ調子を戻すことができましたし、娘たちとも遊ぶ時間を増やすことができました。また空いた時間にスキルアップのために読書や健康維持のための運動にも当てることができたので、大満足でした。

育休に入りたての頃はついついSlackを見てときにはコメントをすることもありましたが、メンバーから「是非育児に専念してください!」「エンペイの初の育休で、これがモデルケースとなりますよ!」というコメントを頂き、たしかに他のメンバーが育休取ったら仕事のことは一回忘れてもらって家庭に向き合う休暇にして欲しいと思うなと再認識することができ、そこからはSlackを見ることも少なくなり、家庭に、育児に専念することができました。

ちょうど育休が年末のお休みとも被ったので帰省がてら旅行をすることもできました。

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育休を取ってみて

育休を取れてよかった

最初は育休取得することに大変悩みましたが、結果的には妻の支えになることができ、家族との時間を大切にでき、合間の時間でこれまでの経験の整理や新たなキャッチアップなどにも時間を割くことができたので、育休を取ってよかったと思いますし、今後他のメンバーに赤ちゃんが誕生した際には全力で育休をお勧めすると思います。

その時には自分がしてもらったように全力で協力し、育休に専念できるようにサポートしたいと思いました。

私と同様にスタートアップで育休を取得することは単純に人手がなくなることや変化の早さに不安を感じられる方が多いのではないかと思います。会社や家庭の状況によっても取得できるかどうか、取得すべきかどうかは変わってくると思いますが、怒涛の勢いで成長する最初の乳児期を見られる数少ない期間ですし、奥様の心身のサポートにもなると思いますので、叶うなら育休を取得することをお勧めしたいと思います。

会社、メンバーの変化

期間として2ヶ月、短いようで長い期間でしたが、会社やメンバーにもやはり変化がありました。

会社としてはたった2ヶ月ですが、その間に以下のようなことが起こっていました。

  • セールスとずっと頑張っていた案件が受注されていた🎉
  • やりたかった機能がいない間にリリースされていた🎉
  • 新規のプロジェクトのリサーチが進み、方針転換が行われていた💪

あくまで印象的だった出来事を抽出していますが、不在の2ヶ月、想定していた通り早いスピード間での変化がありました。

また、メンバーとしては特に仕事を引き継いだメンバーに変化があったように感じました。 偉そうなことを言いますが、以前から強いプロダクト意識のあるメンバーでしたが、更にPMとしてのマインドが備わり意思決定の意識が強くなってように感じております。この変化によって実質的にPMとして立ち回れるメンバーが増え、それにより、今後プロダクトの成長速度を更に加速させることができると思います。

育休を取って思った反省点

一点目は個人的には育休取得の判断が遅れてしまったことを反省しています。そのせいで妻に負担をかける期間が長引いてしまったように感じるので、出産後すぐ育休に入られるように準備しておけばよかったと思いました。

ニ点目は上にも書きましたが、育休入ってしばらく仕事のことが気になりSlackを覗いてしまったことを反省しています。自分の精神衛生的にも良くないと感じましたし、特にスタートアップで育休第一号となる人は自分がモデルケースになることを強く意識して開き直って家庭に向き合うことが重要だと改めて感じました。

復帰して一週間

復帰してまもなく一週間ですが、事前の復帰後の動きのすり合わせと、復帰後すぐ引き継ぎしていた方々に2ヶ月間の進捗や現状を確認することができたおかげでスムーズに復帰することができています。このあたりは支えてくれたメンバーに本当に感謝しています。

復帰してすぐですが、ここからの1,2ヶ月は個人的に勝負の期間だと思っており、スムーズに復帰した勢いを更に加速させ、プロダクトの成長に寄与し、価値を発揮したいと思います。これこそが支えてくれたメンバーへの恩返しになると思っています。

つらつらと色々書いてみましたが、振り返ってみてもやはり育休を取得して良かったと思います。 この記事を読んで育休を取るかの判断や、取るためには何をするといいのかのヒントになれば幸いです。

最後に

エンペイはスタートアップながら事業の特性も相まってかそれぞれの家庭を非常に大事にする文化が根付いていると感じています。

チャレンジしたい方、家庭も大事にしたい方などにとって働きやすい会社だと思いますので、ご興味があれば採用ページを覗いていただけると幸いです!