PMを動かすエンジン「プロダクト愛」はどこから生まれるのか

PMを動かすエンジン「プロダクト愛」はどこから生まれるのか

はじめまして、竹村と申します。

2022年10月にPM(プロダクトマネージャー)としてエンペイに入社しました。

今回はPMとして働く上で原動力となる「プロダクト愛」について書いていきたいと思います。

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自己紹介 竹村 淳(たけむら じゅん) 新卒入社した会社でクルマ関連メディアのWEBディレクター、インフラエンジニア、WEBマーケターを経験 ↓ 2社目の会社で転職・採用サービスのプロダクトマネージャーを経験 ↓ 2022年10月にエンペイへプロダクトマネージャーとして入社

この記事で書くことと、このテーマを選んだ理由

みなさん、ご自身が担当されているプロダクトを愛していますか?

この質問にハッとした方、何かを考えさせられた方、少しでも引っかかった方…このような方には特にこの記事を読んでいただきたいです。

この記事では「プロダクト愛」について、私が考えたことや様々なPMから聞いた話をベースに書いていきたいと思います。

この記事で登場する「プロダクト愛」とは、「自分の担当するプロダクトに愛着を持つこと」「大変な仕事もそれを原動力にして乗り越えられるもの」という意味です。

主に以下のような内容を書いていきます。

  • プロダクト愛がPMにとって重要な理由
  • プロダクト愛を構成する4つの要素
  • プロダクト愛は探せるのか?
  • プロダクト愛とエンペイとの出会い

今回「プロダクト愛」をテーマに選んだのは、エンペイに入社する際の転職活動のテーマが「プロダクト愛」だったためです。

私は前職でPMとして働きながら、なかなかプロダクトに愛を持てずに悩み、自分にとってのプロダクト愛を考えながら転職活動をしました。

その中で、改めてその重要性や意味を認識でき、非常に良い経験になりましたし、エンペイと出会うことができました。

私の想いや考えが多く含まれているので、なんだかちょっぴり情熱的な仕上がりになったのですが、同じような悩みを持つ方のヒントになれば嬉しいです。

なぜPMのエンジンが「プロダクト愛」なのか

突然ですが、みなさんPMという職種にどのようなイメージを持っているでしょうか?

PMは最近注目されている職種で、どの企業もPMを欲しがっていますし、キラキラしたイメージを持たれることも多いです。

ただし実際は「プロダクトを前に進めるために何でもやる」役割に近く、地味で孤独な仕事が多く、やらなければならないことが山ほどあり、責任も大きい…大変な職種なのです。

プロダクトマネージャーの必読書の1つ、「INSPIRED」(マーティ・ケーガン著)の中にはこんな一節があります。

プロダクトマネジャーは9時から5時までの仕事ではない。1日15時間オフィスにいなければいけないというわけではないが、とんでもない量の仕事があり、毎晩、家に仕事を持って帰ることになる。もし良いワークライフバランスを求めているなら、製品開発チームの中でも、ほかの役割のほうがはるかにいい。

ここまで言うか?という感じもしますが、要するに大変な仕事なのです。

※ちなみに、エンペイはこのような働き方を推奨しておらず、きちんとワークライフバランスをとった上で成果を出すような働き方をしています。

さらには、PMはプロダクトチームの中で最も顧客や業界に精通していることが求められます。

当然、顧客に話を聞いたり、業界に関するインプットをしたりすることが日々欠かせません。

なんだか面倒な仕事ですね。そうです、PMは面倒な仕事なのです。

PMとして活躍している方はこうした大変で面倒な仕事をやり続けているわけなのですが、その原動力・エンジンはどこにあるのでしょうか?

それは「プロダクト愛」だと私は考えています。

先ほど紹介した「INSPIRED」の一節の続きにも、こんなことが述べられています。

プロダクトマネジャーという役割に必要とされる時間と努力は、あなたが製品とその役割に個人的な情熱を持っていないならば、仕事を続けるのが極めて厳しいレベルだ。

ここで述べられている「製品とその役割に個人的な情熱を持って」いることが「プロダクト愛」そのものだと思います。

私がこれまで色々なPMの方とお話する中で、優秀なPMの方に必ず共通することがありました。

それは、自分の担当しているプロダクトの話をしてもらうと、プロダクト愛がものすごい勢いで伝わってくることです。

プロダクトについて生き生きと楽しそうに語り、目指す世界観や業界ならではの課題、今後やろうと考えていることなど、ものすごく魅力的に語ります。

そして、生き生きと語る中で「え、それめちゃくちゃ大変じゃない?」という仕事を笑いながらさらっと話していたりするんです。

皆さんにも、愛する対象(人・物・こと)があるかと思いますが、愛する対象のためには大変なことや辛いこともできてしまいますよね。

私も愛する青木宣親選手(東京ヤクルトスワローズ)のサインをもらうために、沖縄の春季キャンプで何時間も出待ちをしたことがありますが、全く苦になりませんでした。

PMも同じで、プロダクトを愛しているからこそ大変で面倒な仕事でも続けられますし、プロダクトを愛しているからこそPMとして成果を出すことができるのではないかと思います。

この「プロダクト愛」こそ、PMが働く上で一番大事なこと、PMが働くエンジンのようなものだと思っています。

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余談ですが、青木選手は出待ちしていた場所とは違う出口から、送迎車で颯爽とホテルに戻っていきました。 まあ人生そんなものです。 でも許せます。愛しているから。 サインはもらえなかったので、とりあえずモノマネだけしておきました。

プロダクト愛を構成する4つの要素

「プロダクト愛」とは言ったものの、何だか抽象的なのでもう少し分解してみます。

これも色々なPMの方と話をする中で気づいたことですが、プロダクト愛にもいくつか種類があります。その要素をざっくり分類すると以下の4つになると考えています。

これらをプロダクト愛の4要素と呼ぶことにします。

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プロダクト愛の4要素
  • 「自分事化」:そのプロダクトや領域に関わる当事者である、あるいは原体験を持ち自分事化されている
  • 「共感」:ビジョンや目指す世界観に強く共感している
  • 「業界構造愛」:業界の構造を解き明かし、課題を解決することが好き
  • 「プロダクトづくり愛」:プロダクトづくりそのものが好き

1点目の要素は、自分が日々仕事やプライベートで当事者として関わること、過去に強く印象に残る経験があることで、自分事化され愛着を持つというパターンです。

比較的イメージしやすいのではないかと思います。

2点目の要素は、当事者だったり原体験があったりするものでなくても、自分が強く共感できる考え方に共感し愛を持つパターンです。

プロダクト愛を語る時、原体験とセットで語られることも多いですが、だからと言って全員が原体験を持たなければならない、ということはありません。原体験がなくても心から共感できるビジョンはありますし、良いビジョンとはそういうものだと思います。

3点目の要素は、未知の業界や負の多い業界に飛び込み、一から業界構造を学んでいき、課題を解決していく事そのものが好きというパターンです。

全く縁のない業界に飛び込んで活躍している人はこの要素が強いのではないかと思います。

4点目の要素は、自分で何かを作り上げることそのものが好きというパターンです。

エンジニアの人に多いイメージがありますね。

プロダクト愛と一言で言っても、その根源はこれらの要素が絡み合っています。

その比重も人によって様々です。

自分事化できるプロダクトでないといけないという人もいれば、全く知らなくても良いので課題の大きい業界に携わりたいという人もいます。

PMの働くエンジンはプロダクト愛だと申し上げてきましたが、言い換えると、PMとしてパフォーマンスを出すためには、自分が愛せるプロダクトに携わるということが大事ということになります。

そして、自分が愛せるプロダクトかどうかを見極めるには、4つの要素のうちどの要素に自分が比重を置いているのかを特定し、その観点でプロダクトを見定めるという作業が有効だと思うのです。

4つの要素のうち、どれがどのくらいの比重でプロダクト愛を構成しているかは人それぞれ
4つの要素のうち、どれがどのくらいの比重でプロダクト愛を構成しているかは人それぞれ

プロダクト愛を探す旅

さて、少し自分の話をさせてください。

私は今年に入って転職活動をスタートさせ、先月エンペイに入社したのですが、この転職活動はプロダクト愛を探す旅だったと言うことができます。

私は前職で初めてPMという仕事を経験したのですが、実は前職に入社する時「PMという職種」にこだわりが強く、業界やプロダクトにはそれほどこだわりを持っていませんでした。

前々職でWEBマーケティングをしていた私は、「ユーザーに価値を伝える」というマーケティングの仕事より、「ユーザーに価値提供するものを作る」というプロダクトサイドの仕事をしたくなり、PMになりたいという一心で転職活動をしました。

PM未経験ながら採用してくれた前職には大変感謝をしているのですが、いざPMの仕事を始めてみると日に日に違和感を感じるようになっていったのです。

PMというのはプロダクトチームで誰よりも顧客や業界に精通する必要があります。私も多くのお客様に話を聞き、時にはお客様の作業を手伝い、業務の肌感覚を掴みにいったりしました。

PMというのはプロダクトの成功のためには何でもやる役割です。私もPMとして一般的な業務はもちろん、営業やCSのような役割も行い、プロダクトを何とか使ってもらおうとしました。

ただ、こうしてPMとして働くほど、どんどんモヤモヤした気持ちが大きくなっていったのです。

どこか自分のプロダクト・業界に気持ちが入り切らないような、どこかで「自分はこれをやってどうするんだろう」という気持ちがあるような、そんな感覚でした。

そして、他社で活躍する様々なPMが生き生きとプロダクトの話をする様子を見て、自分はプロダクトを愛せていないということに気づいたのです。

このままではPMとしても成長しないし、会社にも迷惑をかけてしまうということも感じました。

そうした考えから、「一番愛せるプロダクトに携わろう」ということを軸に決め、今回の転職活動をスタートさせたのです。

プロダクト愛は探せるのか?

そもそもプロダクト愛って探せるの?探すものなの?と考える方もいらっしゃると思います。

実は私も転職活動を始める前に「今担当しているプロダクトに愛が持てないからといって転職するのは逃げではないのか?一生懸命取り組めば、じきに愛が生まれるのではないか?」ということを考えたこともありました。

プロダクト愛が生まれるタイミングは大きく2つあり、

  • 自分が担当しているプロダクトに時間をかけて愛を持つようになる
  • 愛せるプロダクトに出会う

というパターンがあるかと思います。

そして、プロダクト愛が生まれるタイミングは、4要素のうちどの要素の比重が大きいかによって変わります。

例えば、業界構造愛が強い人は比較的前者のパターンが多いでしょう。

世の中の活躍しているPMの中には、全く縁のない業界に飛び込み、どっぷり浸かって業界の構造を把握し、バリバリと負を解消していくことができる人がいます。

このような人は、業界にどっぷり浸かる中で徐々に愛を強めていき、業界の課題ごと愛していくようなタイプです。

逆に、自分事化や共感が強い人はそもそも前者のパターンで愛を持つようにはなれないということもあると思います。

私の場合は自分事化や共感が強いタイプでした。

そのため、いくら頑張ってもなかなか自分事化や共感ができるようにはならず、愛が強まらなかったのです。

これは能力や努力の問題というよりタイプの問題だと思っています。

私のパターンとは逆で、業界構造愛が強い人が自分事化できるプロダクトを選んだとしても、必ずしも愛が強まるとは限りません。

このように、自分のプロダクト愛は何を源泉として湧いてくるのかを知り、そこにマッチする領域を選ぶのは非常に大事です。

そのようなアプローチでプロダクトを見ていけば、愛せるプロダクトを探すことはできると思っています。

プロダクト愛を探す旅で出会ったエンペイ

先述の通り、自分のプロダクト愛は4要素のうち何を源泉として湧いてくるのかを知り、そこにマッチする領域を選ぶことが大事です。

私の場合「自分事化」「共感」という要素が大きな比重を占めていました。

そのため、今回の転職活動の中ではとにかく自分事化・共感できるプロダクトを一番の軸に定めました。

そこから、自分事化・共感できるのはどういう領域・どういう考え方なのか、というところを言語化していきました。

プロセスの詳細は省きますが、例えば、過去の経験を振り返ったり、wantedlyのPM求人を全求人チェックして自分の価値観を確認したりしました。

その後、自分事化・共感を軸にいくつかの企業様とお話しさせていただき、そのうちの1社がエンペイでした。

その中でエンペイは、

  • 保育・教育施設向けに集金DXのプロダクトを提供しており、子供ができたばかりの自分にとって自分事化できる領域だった
  • 教育に関するお金の不を解消するという方向性に非常に共感でき、個人的にもプチ原体験がありちょっぴり思い入れのあるテーマだった

という部分でマッチ度が非常に高かったです。

足元のプロダクトでは集金の不便さを着実に解消しつつ、将来向かう方向性も非常に共感できるもので、しかも決して青写真ではない、そんな印象でした。

「自分も愛せて、ユーザーや関わるみんなに愛されるプロダクトを、この会社で作っていきたい」と感じたのを覚えています。

プロダクト愛の言語化をきちんとしていたからこそ、なぜマッチするのか、他社と比べてどうなのか、というところをきちんと認識することができました。

もしプロダクト愛の言語化をしていなければ、なんとなく共感できるな、くらいで終わっていたかもしれません。

最終的には会社のフェーズや、面接でお話しした方々の人柄などもマッチし、エンペイに入社することを決めました。

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転職活動の前段階として、自分事化・共感できる領域を言語化するために、いろいろな求人を見て直感的に「良いな」と思うものをピックアップしていました。 直感で選んだ後に「なぜそれを良いと感じたのか」を言語化し、さらにその基準を通してもう一度リストアップした求人をながめ…という作業を繰り返し、自分の中の愛の基準をブラッシュアップしていきました。

プロダクト愛と向き合ってみて

自分自身のプロダクト愛に向き合ってみて、色々悩むこともありましたが、結果的にすごくよかったです。

自分のプロダクト愛の源泉がどこにあるのか、自分がどういうことに共感し、どういう環境ならパフォーマンスを発揮できそうかを認識することができました。

そして、エンペイと出会うことができ、まだ1ヶ月とちょっとですが非常に楽しく・充実した日々を過ごせています。

この記事が、プロダクト愛が持てなくてモヤモヤしている方や、ご自身が今後関わる領域を決めかねている方にとって少しでもヒントになれば幸いです!

プロダクト愛の4要素から見るエンペイ

PMの方、あるいはPM以外の職種の方でも、私と同じように「愛せるプロダクト」を重視する方は多いのではないかと思います。

そんな方々に向けて、私の目から見た「プロダクト愛の4要素の観点でのエンペイ」をご紹介したいと思います。

「自分事化」

  • 現在は保育・教育業界の集金DXというテーマで事業を展開している。
  • 特にお子さんを持つ方にとっては、保育園や小中学校での集金は身近なテーマ。
  • 集金だけでなく、教育領域に関わるお金の課題に取り組もうとしており、こうしたテーマに思いや原体験を持っている人にはマッチ度が高い。

「共感」

  • ミッションとして「やさしいフィンテックを。」を掲げている。
  • 「やさしい」は「優しい」と「易しい」の2つの意味があり、お金にまつわる「不」をテクノロジーの力で解決することを目指している。
  • 特に子育て・教育領域に関わるお金の課題は大きく、ここを解決することは社会にも大きなプラスになる。
  • この辺の話はエンペイ社員の皆さんがもっと熱く・面白く語れるので、興味ある方は是非カジュアル面談等で聞いてみてください。

「業界構造愛」

  • エンペイが扱うプロダクトは、「保育・教育」×「Fintech」×「SaaS」×「toB・toC」という色々な領域が掛け算になってできている。
  • 当然、どれか1つの領域をとっても深掘り甲斐のあるテーマなので、いずれかに興味がある方にはおすすめできる。
  • こうした色々な領域をまとめて経験できる環境は貴重なので、さらにおすすめできる。

「プロダクトづくり愛」

  • 端的に言うとプロダクトづくりにしっかり集中できる環境になっている。
    • プロダクトチーム内に自律的に動ける人が揃っていて、PMとしてもすごくやりやすい。
    • 直近でも、Kaigi on Rails 2022への登壇(しかも3人も)、pmconf 2022への登壇、Findy Team+ Award 2022への選出など、外部でも実績のある開発チーム。
    • セールス・CS・ビジネス職種とプロダクトチームの関係性が良く、会社全体としてプロダクトづくりに理解がある。

なんかいい事ばかり並んでいますが、ここに書いたことは本当に自信を持って言えると思っています。

これらを見てピンときた方、もっと詳しく聞きたいと思った方は、是非Meetyなどからお話ししましょう!