エンペイでエンジニアをしているoguchiです。
5月に入社してからフルリモートで仕事をしています。
初めてフルリモートで仕事をすることになり、始まる前はうまくやっていけるか不安でした。
が、実際働いてみるとやりづらさを感じることはなく、むしろ快適に働けているのでその理由をこの記事にまとめます。
- うまくいっているとはどういう状態か
- 気軽に相談できる手段・雰囲気
- デイリースクラム
- ハドルミーティング
- 1on1
- 称賛する文化が根付いている
- コミュニケーションの期待値合わせ
- 目標の共有と達成に向けた取り組み
- スプリントの目標の共有
- タスクに人を割り当てない
- とはいえ課題もある
- おわりに
うまくいっているとはどういう状態か
私は以下のことが達成されているとリモートワークがうまくいっている状態だと考えています。
この他にも様々な要素はあると思いますが、組織の中で仕事を進捗させていく上で特に重要と思うことを選びました。
- 相談事が発生したときに気軽に相談できる手段・雰囲気がある
- プロダクト開発チーム内で達成すべきことが明確になっており、各人が個人プレーではなくチームの目標達成のために動けている
エンペイではこの状態を満たすための取り組みが行われており、それがフルリモートワークを快適にしていると感じています。
上記の状態を維持するために行われている取り組みをいくつか紹介します。
気軽に相談できる手段・雰囲気
プロダクト開発チーム内での相談の手段として主にデイリースクラムとハドルミーティングが使用されています。
デイリースクラム
エンペイのプロダクト開発チームではスクラム開発を行っています。
毎日11:30からデイリースクラムで進捗報告を行い、このときに何か相談したいという声が上がれば、デイリースクラム終了後に関係者で集まって話します。
ハドルミーティング
デイリースクラム前後にも相談事が発生するケースはあるので、そのときは関係者が声をかけあってSlackのハドルミーティングで会話しています。
ハドルミーティングは自分が参加していなくても現在の参加者がSlackに表示されるため、興味のある話題について話していそうと思ったら気軽に飛び入り参加することができます。
ワンクリックで会話が始められるので話したい人に声をかけてから話し始めるまでのスピード感がとても早いと感じます。
ハドルミーティングをしているようす。誰が入っているかが可視化されます。
1on1
プロダクト開発チームの枠にとどまらない相談の手段として、エンペイではCTOやCEOと各人が定期的に1on1を実施しています。
今困っていることや、組織や自分がこうなっていきたいという話を相談する機会になり、ここで相談したことを汲み取ってもらって組織が改善され、自分が今後組織の中でやっていくことが明確化されていると感じています。
称賛する文化が根付いている
プロダクト開発チーム内で相談する障壁を下げている要因の一つに称賛する文化が入っていると考えています。
エンペイに入社してから特に印象的だったのはプルリクエストのレビューで称賛するコメントが多い、というところでした。
最近プルリクエストのレビューについていた称賛のコメント
プルリクエストだけではなく、スクラムのレトロスペクティブでも同様です。
今までの私の経験上、レトロスペクティブではKeepよりProblemの数が多くなりがちと思っていたのですが、エンペイではProblemと同じかそれ以上にKeepが出てきます。
エンペイではGoogle JamboardにKPTを書いています。上がKeepで下がProbrem
レトロスペクティブでは毎回自然とこのような状態になっているのですが、そのあたりの背景にあるのが後述するコミュニケーションの期待値合わせをしていることやチームの目標を設定して動いていることだと考えています。
コミュニケーションの期待値合わせ
相談の心理的障壁を下げるだけでなく、お互いが求めているコミュニケーションの明確化にも取り組んでいます。
2021.7のプロダクト開発チームの取り組み でも紹介されているとおり、先月プロダクト開発チーム内の文化を策定しました。
策定しただけで終わりではなく、文化をSlackのカスタム絵文字化して、文化に沿った行動にはリアクションが付くようになりました。
リアクションが付いた会話は専用のチャンネルにも投稿され、文化に沿った行動の例が蓄積されていきます。
3つの文化の中でも特に「コミュニケーションの期待値を合わせ、心地良く働こう」という文化がお互いが求めているコミュニケーションの明確化を促進しています。
この文化に沿った行動がSlack上で行われたときは「心地よし」の絵文字でリアクションが付きます。
「心地よし」というのは
- 相談したい人が気軽に相談できること
- 相談される側もそれを求めていること
の二点が満たされていることを重視する文化です。
相談される側が話を聞ける状態でなかったときは話す時間を調整するなど、相談する側・される側双方にとって心地よいコミュニケーションを目指しています。
リアクションが活用されているようす
他の人のコミュニケーションに「心地よし」のリアクションが付いていたときは自分もそういう行動を取ろうという意識が働くようになりました。
目標の共有と達成に向けた取り組み
スプリントの目標の共有
プロダクト開発チームではスプリントを開始する際にスプリントで達成する目標を決めています。
それを達成するためにチームが動いており、現在のスプリントまでに終わらせなければならない開発の進捗が遅れていた場合は、他の開発を進めていたエンジニアも合流して開発完了まで取り組みます。
タスクの進捗は日々変化するので、いまどのタスクを優先すべきかはデイリースクラムで都度認識を合わせています。
タスクに人を割り当てない
プロダクト開発チームでスクラム開発を始めるにあたり、タスクに人を割り当てずにチームで取り組むという考えをエンジニア全員で共有しました。
この意識の共有を行うことで、上記のように、自分の作業を中断してでも優先すべき他の作業に取りかかるという動きが生まれています。
他のエンジニアと相談することがチームの目標達成につながると認識されているからこそ、デイリースクラムやハドルミーティングでの相談が頻繁に行われているのだと考えています。
また、プロダクト開発チーム内の文化にも「チームの成果にどう貢献できるかを考えよう」が含まれており、チームの状況を見て自分がすべきことを考えて行動することが意識されています。
とはいえ課題もある
今はエンジニアが5名程度で働いているので小回りが効き、ご紹介したコミュニケーションの方法で問題なく動けています。
ただ、いま気軽に相談できているのはお互いが相談すべき相手を把握できていることが前提になっているからです。
これからエンジニア組織が大きくなっていけば、誰が何を知っているのかが把握しづらくなり、この前提が崩れる可能性があります。
いずれいまのやり方では通用しなくなるときが来るかもしれません。
その時が来てから慌てないように最適なコミュニケーションとは何かを常に考え続けていく必要があるなと思っています。
おわりに
ご紹介した取り組みのおかげで、家で働いていても個人で作業している感じはなく、同じ目標に向かって進んでいる仲間の存在を意識できているからこそ、フルリモートワークがうまくいっているのだと感じます。
エンペイではやりたいことに対してまだまだ人数が少ない状況です。
ご興味を持たれた方は以下のリンクから是非ご応募ください!