みなさんこんにちは。
株式会社エンペイの金山(@knymksnk)です。
この度、正式リリースした新サービス「koufuri+(コウフリプラス)」の事業責任者をしております!
今日は、この「koufuri+」はどんなサービスなのかや新サービスを立ち上げることになった背景や経緯、そしてkoufuri+を通じて実現したい想いをご紹介します。
まずは、簡単に自己紹介させてください。
新卒でSIerに入社。
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ネット証券会社に転職し、システム担当。
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知人と起業。何でも屋として最終的はfintechアプリのCTO就任。
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リクルート転職。新規事業開発・プロダクトマネジャーを担当。
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2022年1月エンペイに事業開発・プロダクト責任者としてJOIN。
【なぜkoufuri+を立ち上げることになったのか】
「koufuri+」は口座振替を利用した集金業務のDX化をサポートするサービスで、口座振替(略語の口振)に業務の改善や削減、そして利便性や革新性をプラスする意味を込めて「koufuri+(コウフリプラス)」というサービス名になっています。
まずは、「口座振替を利用した集金業務のDX化」という領域でサービスを立ち上げることになった経緯をお話しさせてください。
私たちエンペイは、集金業務のキャッシュレス化・DX化に向き合い、サービスを提供しています。
エンペイの事業開発として入社した私は、集金業務に関して情報収集する中で、個人の方が定期的な支払いにおいて、どの決済手段で支払っているかを調べてみました。
ここでの「定期的な支払い」とは、公共料金や保険料や携帯電話代の支払い、家賃や住宅ローンなど、実店舗外で定期的に発生する支払いのことを指します。
調べた結果、こうした定期的な支払いの約7割が口座振替で行われており、支払い金額帯の多くは5,000円を超えるということがわかりました。
【出典】 キャッシュレス社会実現に向けた 消費実態の客観的把握 日本クレジットカード協会
エンペイが向き合っている教育現場においても、保育園・幼稚園の保育料や授業料、小中学校での給食費や教材費、習い事の月謝の支払い等で口座振替を利用しているケースはよく耳にします。
実際、お子様がいらっしゃるご家庭では、何かしらのお支払いに口座振替をご利用されているのではないでしょうか。
そんな多くの場で利用されている口座振替ですが、皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか。
「自動的に金融機関の口座から引き落とされるため、支払い忘れがなく便利!」
というような、支払い手段としてのメリットを感じられる一方で、
「利用開始までの書類の記入や提出といった、手続きややり取りが面倒だった」
「忘れたころに印鑑相違で差し戻しとなり、口座振替が開始するまでに数ヶ月かかった」
「残高不足で引き落とせなかった際は電話で連絡をもらい、急いで現金で支払った」
といった、口座振替を開始するまでの手続きやイレギュラーが発生した際の対応が大変と感じられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
(私もそのひとりで特に子どもの入学の際は、同じ内容だが提出先の異なる登録用紙を何枚も記入し、いくつかある印鑑の中から銀行印を探し出し、やっとの思いで提出したにもかからず、1ヶ月後くらいに印影不一致で差し戻しされて再度提出し直すことになり発狂しそうになったことがありました、、、)
実は、こうした面倒・大変さは支払う方だけではありません。
口座振替でお金を集める学校や教育施設、事業者様の多くが、「利用開始するまでの煩雑さや手間」「残高不足で集金できなかった際のイレギュラー対応」を課題だと感じていらっしゃいます。
ある学校では、卒業・入学のある3月〜4月は、口座振替の手続きや準備に数日丸々費やしているという声も耳にするほどです。
実際、こうした口座振替に対する業務課題や不便さを改善したいという学校や教育施設・事業者様から、弊社の提供する「enpay(エンペイ)」にお問合せいただくことは非常に多くあります。
「enpay」は、エンペイが創業から提供しているプロダクトで、クレジットカードやQR決済で支払でき、集金業務を大幅に削減することができる集金業務支援サービスです。
もちろん、口座振替をご利用中の学校や教育施設・事業者様も、「enpay」を利用することで大幅な業務削減・改善が期待できます。
ただしその一方で、
- 今までの口座振替の業務が大幅に変更になるという「運用面」
- 対象となる人数や集金額が大きい事業者様は、決済手数料が大きくなるという「費用面」
がネックになり、enpayの導入が難しいというケースも目の当たりにしてきました。
中でも費用面に関しては、口座振替とenpayでは大きな違いがあります。
口座振替で発生する手数料は、金額に関わらず固定金額であることが一般的であるのに対し、enpayで発生する手数料は集金金額に対しての率で設定されているのです。
そのため、enpayの場合、低額な集金であれば手数料が抑えられる一方、高額な集金であれば手数料の負担が大きくなるという側面があります。
これは、クレジットカードやQR決済など、enpayで利用できる支払い手段においては、手数料が金額に対しての率で適用されるルールであることが背景となっています。
このことから、集金額が大きくなると手数料の負担が大きくなるという課題を、enpayを通じて根本的に解決することは難しい状況でした。
ただ、目線を変えれば、enpayの業務削減・改善の部分は踏襲しつつ、集金手段を口座振替にした形のサービスがあれば、こうした課題を解決でき、価値を届けることができる!と考えたのです。
こうして、enpayを拡張する形ではなく、口座振替に特化した新たなサービスとして「koufuri+」を提供することになりました。
検討開始から半年後の2022年10月に、まずは特定のお客に対してクローズドでリリースをさせていただき、その後、半年間無事運用できたことを含め、この度正式にリリースさせていただくことになりました。
※余談ですが、エンペイのようなまだまだ小さい数十人のスタートアップで、同じ課題に対してサービスを分けて展開するということはほぼほぼ前例はなく、幾多の困難や混乱の連続でした。そんな中で常に前を向いて、テスト含めて4ヶ月程度という本当にに爆速でリリースすることができたことに対してチームメンバーには感謝しかありません。そうした支えてくれたPM・CS・開発リーダーのブログは以下になります。是非こちらも拝読くださいmm
【koufuri+はどんなサービスなのか】
「koufuri+」を実現する上で、こだわったポイントは
- 集金サービスではなく、集金業務支援サービスであること
- 口座振替での集金を徹底的に便利にすること
の2つになります!
「集金サービスではなく、集金業務支援サービスであること」
集金というと、その名の通り「お金を集めること」をイメージされると思います。
一方で、集金業務として見ると集金に関連した「請求データを作成したり」「集めた金額の消込・集計をしたり」「未払いの方への催促・再請求したり」といった様々な業務が存在します。
しかし、世の中にある一般的な口座振替は、あくまでも集金に特化したサービスのため、集金業務の部分はエクセルを使ったりや手作業で対応したりと、どうしても作業が別で発生することになります。
その結果として、前述したような学校や教育施設、事業者様の多くで感じられている口座振替における業務負荷や業務課題が発生しているのです。
こうした現状を踏まえ、「koufuri+」は、集金だけではなく、集金業務にフォーカスし、一連の集金にかかわる業務すべて一元管理することで最適化・効率化できるようにしています。
ここが、一般的な口座振替との大きな違いであり、koufuri+が価値を提供できる部分です。
「口座振替での集金を徹底的に便利にすること」
私個人の話になりますが、上記の写真はエンペイに入社した直後に、小学校に通うこどもの給食費が引き落としできず、学校から受け取ったお手紙です。
これから教育現場の方の集金業務削減に向き合うべく鼻息荒く意気込んでいた最中、こともあろうに私自身がお手間をかけさせてしまうことになり、本当に申し訳ない気持ちになったことを覚えています。
引き落としできなかったこと自体、100%私の落ち度であることは間違いありません。
一方で、引き落としが出来なかった一つの要因として、給食費の引き落としが「特定の金融機関が指定されている口座振替」だったことが挙げられます。
この特定の金融機関は、私が普段使っている口座ではない金融機関だったため、毎月の引き落としのタイミングに合わせて集金額を振り込みしていたのですが、その月はたまたまその振り込みを失念してしまったのです。
この時、「普段使いの口座を口座振替として登録出来ていたら、今回のような引き落としが失敗することも、地味に大変な毎月の振り込み作業もなくなるのに...」と強く思いました。
また、登録のときも指定された金融機関の口座を持っていなかったため、窓口に出向いて開設しそこから様々な書類を記載し大変だったことも思い出しました。
私のように、開設時に大変な思いをされた方や、普段使いの口座を登録したいのに…と思っている方も、多くいらっしゃるのではないでしょうか。
このような口座振替ならではの「利用開始するまでの煩雑さや手間」が大きな課題となっています。
口座振替に特化したkoufuri+ではこうした課題に対して
- 金融機関の指定はなくし、口座振替として全国ほぼすべての金融機関が登録できること
- 書類や印鑑が一切必要なくスマートフォンだけで即時に完結できること
を実現しています。
これによって、支払う方の利便性だけはなく、今まで負担が高かった、お金を受け取る側の書類の配布・回収の手間や、印鑑相違による差し戻しなどのやり取りをゼロにしています。
また、もうひとつの口座振替ならではの大きな課題の「残高不足で集金できなかった際のイレギュラー対応」に関しても
- 金融機関とのデータ連携を自動化し、消込や結果連絡までを人手を介さずにできること
- 引き落としが失敗していた場合は自動でコンビニでの支払いを請求として案内できること
を実現しています。
今までは、「手動で消込をして」「引き落としが出来なかった方をリストアップし」「その方にお手紙やお電話でその旨を連絡し」「現金や振り込みで回収後は、別で処理する」という手間がかかっていましたが、その手間もゼロになります。
それ以外にも引き落とし日の前に引き落としの旨を通知を配信することで(私のような)うっかりでの残高不足を防止しています。
また、これまでは通帳に記帳することで合計金額のみ確認できた集金の内容も、スマートフォンから直接明細を確認することも可能にしております。
このようにして、口座振替に特化したプロダクトにしたからこそ、口座振替に徹底的に向きあい、集金する上で、「支払う方にも、受け取る側にもやさしい」ことを徹底的に実現しています!(エンペイのミッション「やさしいフィンテックを。」にかけています。)
【koufuri+の目指す先、普及した未来】
「集金業務に費やす時間が半分以下になった!」
「ご家庭との集金に関してのコミュニケーションが格段に良好になった!」
「評判を聞いた近隣の小学校での導入が決定した!」
「口座振替のストレスがなくなった!」
これは、2022年10月からクローズドでkoufuri+をご利用いただいている学校や教育施設・事業者様、そして、その先にいらっしゃるお支払いする利用者様からの反応・反響の一部です。
そして、こうした反応・反響通じて、改めて、koufuri+は口座振替や集金の当たり前を変えていけるプロダクトだと確信しました。
ただ、まだまだやるべきことはたくさんあり、この正式リリースをきっかけにどんどん進化・拡大させていきたいと思っています。
まずは、エンペイとして向き合っている学校や教育施設に徹底的に対峙し、業務や手間を削減を行うことで、学校の先生や保育士さんが本来のこどもたちに向き合う時間を創出することを実現していきます。
そして、その先として口座振替は多くの支払いに利用されていますので、将来的には、教育以外の方にも集金、並びに、集金業務をより安全・便利していくを目指しています。
【最後に】
このスタート地点に立ったばかりのサービスを一緒に成長させ、多くの方に届けていく仲間、特に「事業開発/Bizdev」として、このkoufuri+を推進してくださる方を絶賛募集中です。
少しでも興味をもった方、もっと詳しくサービスについて聞きたいという方はぜひカジュアル面談でお話させてください!