「口座振替をもっと手軽にして、教育機関のインフラにする」ー新規事業koufuri+のビジネスパート対談

「口座振替をもっと手軽にして、教育機関のインフラにする」ー新規事業koufuri+のビジネスパート対談

みなさん、こんにちは!エンペイ人事の手塚です。

4月18日リリースした口座振替をDXするSaaS「koufuri+(コウフリプラス)について、第一弾は事業責任者の金山の記事を公開しましたが、第二弾はPdM竹村と、CS橋津によるビジネスパート対談をご紹介します!

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(写真左)プロダクトマネージャー 竹村 淳(@juntakemura_pdm)

新卒入社した会社でクルマ関連メディアのWEBディレクター、インフラエンジニア、WEBマーケターを経験。2社目で転職・採用サービスのプロダクトマネージャーを経て、2022年10月にエンペイへPdMとして入社。元競技麻雀プロ。

(写真右)カスタマーサポート・サクセス 橋津 啓亮

2013年サイバーエージェントへ新卒入社し、インフラエンジニアを経てディレクターへ転向。その後転職し、社用車管理SaaSプロダクトのPdM/PjM、教育業界向け金融プロダクトのPMを経て、2022年5月エンペイへPdMとして入社。趣味はスポーツ観戦。

目次

  1. チームジョイン当時の状況
  2. 前職PdMとは違うプレッシャーの大きさ
  3. 金融プロダクト特有のハードルの高さ
  4. プレリリース期間のユーザーの反応
  5. koufuri+へ託す想い

「入社当時にあったのは、計画書と箇条書きの機能要望だけ」

ーー橋津さんは、koufuri+のプロダクトマネージャー(以下、PdM)/立ち上げメンバーとしてジョインされましたが、当時の状況を教えてください。

橋津:2022年4月エンペイへ業務委託でジョイン、5月正社員入社したのですが、当時は事業責任者の金山が書いた計画書と、箇条書きの機能要望しかありませんでした。

Notionに口座振替の課題、なぜビジネスにするのか、既存事業との差別化等が箇条書きに書かれたものです。

開発チームも社内異動でこれからFIXするタイミングだったので、まず自分がワイヤーを起こし、機能の取捨選択をし、プレリリースまでの開発スケジュールを引き、とまとめました。アーキテクチャ選定やページ設計もこれからだったので、金山と急ピッチで進めました。

ーー橋津さんが入社されて3ヶ月後に、竹村さんがジョインされたんですよね。

竹村:8月に業務委託として、10月から正社員として入社したので、特定の顧客に対してクローズドでリリースしたタイミングから本格的にジョインした形です。

プレリリースまでは、期間を区切ってひとつずつ機能を開発して、を繰り返すプロジェクト的な動きでしたが、プレリリース後は顧客からの要望や状況に応じて必要な機能開発、改善を行い、PDCAを回していくスタイルに変わりました。

その中で体制を見直すタイミングがあり、僕がPdM、橋津がCSと役割が変わりました。

ーーお二人ともPdMとしての入社でしたが、引き継ぎや役割分担はどうされたのですか。

橋津:僕は竹村がジョインしてから、カスタマーサポート・サクセスにメインミッションが変わったのですが、引き継ぎらしい引き継ぎはしていないですね(笑)

竹村:それは橋津はじめ、ドキュメントに残す文化がしっかりしていたからだと思います!

現金集金をDXするenpayもですが、口座振替は外部連携先が多いのが特徴です。

WEBで口座振替を行うための連携、引き落としデータの連携、コンビニ支払いの連携等、連携先の仕様がきちんとまとめてあったので、まずは自分でドキュメントを読み込み、不明点を都度聞くようにしてました。

橋津:そうですね、僕がCSを打診されて異動したのも、複雑なkoufuri+および各連携先の仕様をわかっていたからというのが大きいです。

CSは未経験でしたし驚きましたが、CTO田野と金山の「仕様をわかっている人がCSを担当するプロダクトは強いので、ぜひお願いしたい」という言葉を聞いて、ミッション変更を決めました。

「このリリースが、誰かの人生に支障をきたすかもしれないというプレッシャー」

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ーーお二人ともPdM経験者で入社されてますが、前職までのPdMとの違いや通用しなかった点はありますか?

橋津:大小に限らず、ひとつひとつのリリースにかかる気軽さが全然違いました。バグや障害が起きた時の影響範囲が、利用者の生活、事業者の運営、もっと言うと人生に支障をきたす可能性があるからです。これがFinTechプロダクトのプレッシャーなのだと感じました。

竹村:僕も同じところを感じています。

気軽さで言うと、先ほどお話したシステム連携先の多さから、いち機能リリースする際も連携先への影響を考え、連携先の環境でテストする必要があるので、自社システムで閉じるプロダクトと比較すると、リリースの気軽さは異なりますね。

あと外部連携テストは事前予約制で何ヶ月も前から予約する必要があるため、テストも好きなタイミングで何度もできるものではありません。

橋津:外部のステークホルダーが多すぎますよね(笑)

自分と同じくWeb業界でプロダクト開発してきた人にとっては、カルチャーショックを受けると思います。

ーーそんなプレッシャーの多い環境で、バグや障害が起きないように意識していたことはありますか。

橋津:正直話すと、プレリリース時に大きめなバグはあったのですが・・反省点も含めてお伝えすると、外部仕様の読み込みをチームで行うことですかね。

PdMである自分や、開発リーダーひとりが読み込んでおけばいいという考えではいけませんでした。

竹村:そうですね、この障害からの学びを受けて、外部仕様の勉強会をチームで開き、知識レベルを合わせることは意識してやっていきました。

「金融に興味があったのではなく、入ろうと思った会社が偶然FinTechだっただけ」

ーー金融プロダクトの開発ハードルを感じていますが、そもそも金融プロダクトを作りたかったのでしょうか。

橋津:違います。入ろうと思った会社の事業が偶然FinTechだった、という流れで今FinTechに携わってます。僕がエンペイを知ったきっかけはCTO田野で、彼から声をかけてもらって入社しました。世の中に対して心からやさしいことをしているかどうかは、転職軸として持ってました。

世の中にはやさしいけど、お金儲けを優先するプロダクトって多いと思うんです。

竹村:僕も違います。金融というより、教育業界に興味がありました。娘が生まれたこともあり、自分自身が身近、ユーザーに近い事業かどうかが転職軸でしたね。

金融は初めてでしたが、選考過程でenpayの画面も見せてもらったのでイメージが湧きました。

ーーその中でも、口座振替をビジネスにした開発に携わってどうでしたか。口座振替特有のルールはありましたか。

橋津:もちろん口座振替は自分もユーザーとして使っているのですが、裏側は全く知らず、思ったより複雑かつアナログ(具体的には前回の金山のブログにて)でした。

何といっても、口座振替を利用するまでの手続きがアナログです。口座振替で集金するためには、まず利用する方へ口座振替の登録依頼用紙を配布し、記入後に持参してもらい、回収した依頼用紙を金融機関の窓口に提出します。 そして、金融機関で登録手続きがあり、記載内容や印鑑の相違等があれば、金融機関から依頼用紙が返送され、それを利用者に渡して、再度回収して、、、と同じことをする必要があり、さらに時間と手間はかかります。

口座振替は一度登録すると自動的に引き落としができる一方で、残高不足で引き落としが出来なかった場合の対応はアナログです。 引き落としできなかった方にお手紙やお電話で連絡し、集金出来なかった分を現金で持参いただたり、指定の口座に振込してもらったりして対応しています。

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竹村:申請の大変さでいうと、毎月の引き落とし額の申請も金融機関によって管理方法やフォーマットが異なるので、各フォーマットに合わせて申請しなければいけないのが大変です。いまだに紙で記入して申請する金融機関もありますし、大体はレガシーなシステムから1件ずつ登録するタイプなので、事業者の担当者はミスできない作業だけど申請しづらいということでストレスがかかっていると思います。

ーー金融や口座振替に関する事前知識、開発経験がない中で、スムーズに開発できた理由は何でしょうか。

橋津:金山がいなかったらやばかったですね(笑)金山がFinTechアプリ開発経験があり、前職でも口座振替に関わる仕事をしていたので、知識を豊富に持っていました。

竹村:そうですね、専門性が求められるプロダクトにおいては、ドメインエキスパートの存在が必要ですね。koufuri+にとっては、それが金山でした。

「プレリリース後の反応が、このプロダクトならできるという確信へと変えた」

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ーー2022年9月プレリリース後の事業者や保護者の方からの反応はいかがでしたか。

橋津:機能の要望はありましたが、クレームはなく、事業者側も保護者側も負担が減り、良いプロダクトだと言ってもらえることが多く嬉しかったです。(導入施設の声は蓮田市立蓮田中央小学校様湘南幼児学園様の導入事例をご覧ください)

竹村:口座の残高不足により引き落とし失敗した方への対応がカバーできている点について、喜ばれることが多いです。これまでは現金持参や指定金融機関への振り込み依頼を、担当者から保護者へ都度連絡する必要があったのですが、koufuri+だと自動的にコンビニ支払いへ切り替わるんです。

施設へのオンボーディング時も反応がよく、求められていた機能かつよくあるケースなのだと実感しました。

橋津:保護者からのお問合せに関してもクレームはなく、口座振替に関する内容ばかりでした。Webで口座振替の登録をしたことがある人はほぼいないと思うので、当たり前ですよね。

竹村:毎月の請求登録作業で使うcsv一括アップロード機能は、プレリリース後のお問合せを受けて実装しました。細かいUX改善は日々やっていますね。

ーー開発チームとしても定期的にチームの在り方を見直したり、日々アップデートを続けていると聞きました。どんなことを実践されているのでしょうか。

竹村:「肚のうちを吐き出す会」ですね(笑)この会の発端は、開発フローはあるものの、スピード感や目指す先がわかりにくいなど各メンバーで思うことがあったので、すり合わせを行うことにしたんです。

チームの目的を何に置くか、目的から考える理想のチーム像を共有したり、理想像と現在のギャップや課題を話したり、まずは全員で言語化を行いました。その上で、プロダクトフロー、開発フローに落とし込みました。

橋津:プレリリースまでの4ヶ月を爆速で走り抜けていた分、こういった前提のすり合わせができていなかったこともあるので、本リリース前に実施できていい会になりましたよね。

竹村:あとこの会から生まれたのが、「経過観察会」です。自分たちが開発したプロダクトがどう使われているか、どう思われているかが見えづらいところがあったので、実際利用しているお客さまの操作を見れるようにして、操作をみながら全員で議論し、改善点や不足点を見つける会も毎月開催しています。

ーーでは最後に、koufuri+の未来や期待を教えてください。

橋津:まだ直せるところはたくさんありますが、最終的には口座振替にかかる事業者様の作業時間を10分とか、極端に減らしていきたいです。そこに向けてチーム一丸となって考えて作っていきたいし、それができるプロダクトだと確信しています。

竹村:口座振替は使っている家庭も多く、小学校はじめ、公的な教育機関に普及しています。そこをkoufuri+でより便利にして、教育機関のインフラにしていきたいです。自分の子どもの通う学校や自治体に入っていたら開発者としても嬉しいので、目指して広げていきたいです。

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(写真左から)事業責任者 金山、PdM 竹村、リードエンジニア 末次

ーー現在採用強化中ですが、一緒に働きたい人やエンペイ/koufuri+に合う人はどんな人でしょうか。

竹村:教育×金融とどちらも慣習のある重い市場ですが、その分インフラになる可能性を秘めていて、社会のためになる事業なので、そこにやりがいを感じてくれる人が合うと思います。

橋津:他人にやさしくできる人ですかね。プロダクトを開発するメンバーも、プロダクトを提供するビジネス職も、他人の不や負担のために一肌脱げる人が向いていると思います。あとは前述した通り、とにかく金融系はドキュメントが多いので、ドキュメントを読むことに抵抗がない人がいいですね。

ーーお二方、ありがとうございました!次回第三弾はエンジニアリーダー末次によるブログを来週公開予定ですので、お楽しみに。

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